亜鉛は人間の体内に約2000mgほどあると言われている成分です。たとえば、骨や脳、皮膚、腎臓といった場所や臓器に亜鉛が含まれており、タンパク質の合成には深い関わりがあります。亜鉛は人間の体に必要ではあるものの、実は亜鉛を体内で作り出すことはできないのです。そのため、亜鉛に関しては食事を摂取することにより体内に取り込む必要があります。この亜鉛がもし不足してしまった場合、どのような現象が起きてしまうことが考えられるのでしょうか。

 

人間の生活の中で普通に食事をするのであれば亜鉛が不足する事態は基本的には起きないとされています。しかし、亜鉛不足が増えているという現状があるという情報をよく耳にすることもあって、推奨摂取量を下回っていると言われているのはどうして起きているのでしょう。とにかく、亜鉛が不足してしまうことにより、どのような事態が起きるかというと、まず味覚障害が起きると言われています。これはその名の通り、食べ物の味が分からなくなってしまう現象です。人間の味覚は、舌にある味蕾で味を感じます。味蕾は短い期間で代謝を繰り返しますが、その働きを促進させているのが亜鉛です。この亜鉛が不足してしまえば、味覚障害が起きてしまう可能性が高くなるようです。

 

また、亜鉛不足により免疫力低下というリスクもあります。免疫力が低下すれば、風邪にかかりやすくなったり、インフルエンザや肺炎にもかかりやすくなる危険性が高くなります。ほかにも、皮膚や粘膜の状態を良い状態にしておくのも亜鉛による働きのため、亜鉛の不足によって皮膚や粘膜、爪などがきれいに正常な状態に保つことは難しくなる場合があるようです。成長障害を引き起こす危険性も指摘されており、亜鉛不足はさまざまな健康被害を引き起こすと考えられています。

 

亜鉛不足は食事により摂取することになりますが、亜鉛を効率良く摂取するためには、当然亜鉛がたくさん含まれている食材を積極的に選んで食する必要があります。亜鉛がたくさん含まれている食材の代表的なものには、豚レバー、牛もも肉、鶏もも肉といったものがあります。魚介類であれば牡蠣やホタテ、しじみといったものがあります。大豆製品の納豆や高野豆腐にも亜鉛はたくさん含まれています。中で亜鉛をもっともたくさん含んでいるのは牡蠣と言われています。牡蠣100gあたりにおける亜鉛含有量は14.5mgです。ホタテの2.2mgと比べてみるとその亜鉛の多さは一目瞭然です。

 

そんな亜鉛の一日の摂取量の目安は、男性の場合は10mg程とされています。一方女性の場合には8mg程度となっています。亜鉛は人間の体内に必要なものではあるものの、摂取のしすぎはあまり良くはありません。亜鉛不足は確かに問題ですが、過剰に摂取すると免疫機能の低下や貧血、代謝の異常につながる恐れがあるとされています。そのため推奨量をしっかり守ってから摂取するのがよく、大量に摂取することは控えましょう。

亜鉛

亜鉛効能・効果

亜鉛には摂取によってどのような効果・効能を得ることができるのでしょう。ひとつには味覚を正常に保つ働きがあります。味蕾の中にある味細胞にて亜鉛は非常に重要な働きを行っています。味が分からない、感じられないとならないよう、生命活動の重要な部分をつかさどると言っても過言ではありません。

 

また、亜鉛には抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できるとされています。人間は誰しもができることなら年を取りたくないものですが、誰でも老いは訪れます。しかし、亜鉛には人間の体内にあるビタミンAの代謝を促して、抗酸化作用を活性化させることを可能にします。よって過酸化脂質を阻害して、アンチエイジングにつながるわけですね。若くいたい方は、亜鉛をきちんと摂取するのが良いでしょう。亜鉛にはこれに加えて生活習慣病予防にも効果があるとされています。

 

さらに、亜鉛には髪の毛や肌の健康を維持するのにも効果的と言われます。人間の皮膚や髪の毛は、タンパク質から生成されているもので、亜鉛はそのタンパク質の代謝を促す働きがあるのです。皮膚や髪の毛の代謝は比較的早いサイクルにて行われるものですので、亜鉛をしっかり摂取することで、常に美しい肌や髪の毛を入手できるとされています。

加えて、亜鉛には精神を安定させる効果があるとも言われています。感情のコントロールには神経伝達物質を生成し、作用させる必要があるのですが、神経伝達物質を生成するのに亜鉛は必要です。この亜鉛をしっかり摂取して蓄えることで精神安定やうつ状態の緩和が期待できるようになります。

 

亜鉛には以上のようなさまざまな有用性があるもので、人間の体にとても重要であることがいくぶんか理解してもらえたと思います。日常的に体を動かす方は亜鉛の消費は多いとされていますので、汗をよくかくような運動や労働を行っている方は亜鉛不足とならないよう頻繁に摂取しなければなりません。よって、なるべく亜鉛のたくさん含まれている食事をするようにしましょう。

 

さて、男性の中にはペニスの悩みがある人もいると思います。たとえば、性行為に及ぶ際勃起してくれない、勃起が長続きしない、中折れするなど、人によって深刻に悩んでいる方も多いと思います。ペニスはそれだけ男性にとって重要ですし、加齢や体調悪化などで男性機能が低下することは、ネガティブ要素となりえます。このように、勃起力が弱い、硬くならないとなってしまうと、自分だけでなくパートナーにも良い印象を与えません。

 

男性機能が低下する理由はいろいろありますが、その一つにテストステロンの減少があります。テストステロンとは男性ホルモンの一種で、加齢と共に少なくなっていくものです。このテストステロンが少なくなってくると性欲が減退したり、勃起障害が起きることがあります。さらに、血行不良が起きると、ペニスに十分な血液を送ることができず、大きくて硬いペニスになることなく勃起がままなりません。

 

次に亜鉛が勃起改善に効く可能性について見ていきます。亜鉛は男性の前立腺や性腺に含まれていることは知られています。性ホルモンの合成や精子生成に大きく関係しており、亜鉛不足になってしまうと男性機能の低下が引き起こされる可能性があるようです。アメリカでは亜鉛のことをセックスミネラルとも呼ぶようですし、重要なミネラルの一つだということです。

 

亜鉛が不足すると性機能の減退を招く恐れがあるので、亜鉛不足にならないようきちんと適度に摂取しなければなりません。亜鉛は魚介や肉類にたくさん含まれており、先ほども述べたように牡蠣にはたくさん含まれていますので、このような食材を毎日口にするのが理想ですが、それでは栄養バランスも偏ってしまいかねません。あまりにも亜鉛にばかり目が向いてしまうと過剰摂取となってしまいます。

 

亜鉛は一度に吸収できる量がある程度決まっています。よって大量に摂取したところで吸収率が低下してしまうため、できれば継続的に、こまめに摂取することが望ましいです。それも食事から摂取するのが最適ではありますが、もし効率的に摂取するなら、サプリメントによる摂取が大変効率的です。きちんと、適量を守って摂取していれば亜鉛不足となることはないでしょうから、普段の食生活に適宜亜鉛のサプリメントを加えてみるのはいかがでしょうか。