投資理論の中にダランベール法というものがあります。別名ピラミッド法と呼ばれるものですが、こちらの理論を使うことによって、バイナリーオプションの勝率を高めることができるのでは?という考えがあります。一般的にこのような投資理論はカジノのようなギャンブルにおいて使われることが多いのですが、金融投資の中でもギャンブル的な側面を持つバイナリーオプションでは、このようにさまざまなカジノ理論が使えるのではないか?ということで多くの投資家がさまざまな投資理論を試しているようです。
今回は、バイナリーオプション取引でダランベール法の実践的効果はあるのか?について見ていきたいと思います。
目次
ダランベール法とは?
ダランベール法とは、18世紀に生存したフランスの数学者でもあり哲学者であるジャン・ル・ロン・ダランベールによって考案された投資手法です。別名ピラミッド法と呼ばれるその投資手法は基本的にディフェンシブな投資手法となっています。カジノなどのギャンブルでよく使われるおのダランベール法は、1/2の勝率の場合に効果を発揮留守投資法となっています。
基本を1とした際に、負けた場合には掛け金を1増やす
買った場合には掛け金を1減らす。
ただしゼロになってしまう場合にはそのまま。
いたってシンプルなので、本当に単純な理論です。
ダランベール法を活用するメリット
ダランベール法は、原資を減らさないようにするための投資手法なため、負け続けてもエントリー額は増えにくいことが特徴です。それに伴い破産に陥るようなこともほぼありません。それどころか、勝率が50%を割っていても利益を出すことができるとった大きなメリットがあります。
ダランベール法を活用するデメリット
その反面、ダランベール法は攻めに転じることができにくいという欠点があります。そのため、勝ち負けを繰り返していると1しか増えないことで利益を出している感覚がなくなってしまうことがあります。負け続ける場合にプラスに転化するのが難しいというのもデメリットです。
ダランベール法による投資例
ここからは、バイナリーオプション取引にてダランベール法を活用し、投資を10回行った場合のシミュレーション例を見ていきましょう。
条件としては
- ペイアウト率2.0倍
- 「1」は1,000円とする
こちらでシミュレーションしてみてみましょう。
パターン1:最初に勝ちが続いたケース
回数 | 投資額 | 判定 | 損益 |
1回目 | 1,000円 | 勝ち | +1,000円 |
2回目 | 1,000円 | 勝ち | +2,000円 |
3回目 | 1,000円 | 勝ち | +3,000円 |
4回目 | 1,000円 | 勝ち | +4,000円 |
5回目 | 1,000円 | 勝ち | +5,000円 |
6回目 | 1,000円 | 勝ち | +6,000円 |
7回目 | 1,000円 | 負け | +5,000円 |
8回目 | 2,000円 | 負け | +3,000円 |
9回目 | 3,000円 | 負け | ±0円 |
10回目 | 4,000円 | 負け | -4,000円 |
このように連勝が続いている時には良いですが、連敗が続いてしまうと、結果としてマイナスになってしまいました。ただし勝率的には6割と勝ち越しています。このようなことが起こり得るのがダランベール法の怖さです。
パターン2:最初に負けが続いたケース
次に先ほど同様に6回までは同じ結果(今回は負け)、その後反対の結果(今回は勝ち)になったケースで見ていきます。
回数 | 投資額 | 判定 | 損益 |
1回目 | 1,000円 | 負け | -1,000円 |
2回目 | 2,000円 | 負け | -3,000円 |
3回目 | 3,000円 | 負け | -6,000円 |
4回目 | 4,000円 | 負け | -10,,000円 |
5回目 | 5,000円 | 負け | -15,000円 |
6回目 | 6,000円 | 負け | -21,000円 |
7回目 | 7,000円 | 勝ち | -14,000円 |
8回目 | 6,000円 | 勝ち | -8,000円 |
9回目 | 5,000円 | 勝ち | -3,000円 |
10回目 | 4,000円 | 勝ち | +1,000円 |
いかがでしょうか?今度の場合には勝率が4割にも関わらずプラスに転じています。このようなことがダランベール法では可能であるわけですね。
パターン3:交互に勝ち負けを繰り返すケース
最後に勝ち負けを繰り返すパターン(勝率5割)ではどのようになるのかシミュレーションしてみましょう。
回数 | 投資額 | 判定 | 損益 |
1回目 | 1,000円 | 負け | -1,000円 |
2回目 | 2,000円 | 勝ち | +1,000円 |
3回目 | 1,000円 | 負け | ±0円 |
4回目 | 2,000円 | 勝ち | +2,000円 |
5回目 | 1,000円 | 負け | +1,000円 |
6回目 | 2,000円 | 勝ち | +3,000円 |
7回目 | 1,000円 | 負け | +2,000円 |
8回目 | 2,000円 | 勝ち | +4,000円 |
9回目 | 1,000円 | 負け | +3,000円 |
10回目 | 2,000円 | 勝ち | +5,000円 |
このように勝ち負けを繰り返す形であればダランベール法は非常に高い効果を発揮すると言えます。もちろん、実際の投資の場ではこのような綺麗な形で取引が勝ち負けを繰り返すことはありません。しかしながら、こつこつと取引をおこなうスタイルの投資スタイルをお持ちの方であればダランベール法の活用は勝率アップに貢献する確率は高くなると思われます。
バイナリーオプションでダランベール法を活用する欠かせない要件
ダランベール法を活用するには、相性の良いバイナリーオプションで業者を選択することは非常に重要です。それは何かというとペイアウト率が高い業者を選択することに他なりません。たとえば、ハイローオーストラリアといった海外のバイナリーオプション業者では最大ペイアウト率2.3倍を誇ります。このような高いペイアウト率の業者であれば、先ほどのシミュレーションのような形で、こつこつと利益を積み重ねていくこともできるでしょう。これが1.6倍程度の低いペイアウト率の業者の場合には、利益獲得の速度は大きな差を生んでしまいます。
また、ダランベール法を使う使わないに限らず、バイナリーオプションの難しいところは、いつやめたらいいのかがわからないところです。ある程度の利益が確保できたり、負けが一定額以上となった段階でやめられるメンタルを持たないと、結果的にゼロになるまでやり続けることになります。
ダランベール法以外のディフェンシブな投資手法
ダランベール法はディフェンシブな投資手法だと先ほど紹介しましたが、ダランベール法以外にもバイナリーオプションではディフェンシブな投資手法があります。
グッドマン法とは?
グッドマン法とは、勝利した時、連勝している時に得た利益を手元に少しずつ残しながら攻めていくというディフェンシブ型の投資方法です。別名は「1235法」と呼ばれています。これは「1235」の順番に金額を増やしてくためそう呼ばれます。つまり「1ドル→2ドル→3ドル→5ドル」といった具合に掛けていきます。この結果、勝った場合にはそのままで良いものの、負けた場合には一度リセットされ、また1ドルからのスタートとなります。5以上になることはなく、連勝を続けた場合には5の状態で掛け続けることになります。こちらの投資方法も大きく勝てるというよりはこつこつ利益を出していくタイプの投資方法となります。