バイナリーオプション国内業者と海外業者サービスの違い

バイナリーオプションを始めるにあたっては、バイナリーオプション業者の選定からおこなわなければいけません。
その際に、国内業者と海外業者のどちらにするかで迷ってしまう方は少なくありません。
実際に国内業者と海外業者にはサービスの違いもありますので、今回はそのサービスの違いも含めてバイナリーオプションの国内業者と海外業者を比較していきたいと思います。

バイナリーオプションにおける国内業者と海外業者の根本的な違い

まずは、バイナリーオプションにおける国内業者と海外業者の根本的な違いについてお話ししていきましょう。
国内と海外の業者の主な違いは、運営する企業の所在地にあります。国内の業者は日本内に、一方、海外の業者は国外にそれぞれの基盤を持っています。
この拠点の違いによって、日本の金融庁からの認可を受けられるのか受けられないのか、また日本国内での規制を受けるのか受けないのかといった差が出てきます。
その中でも特に重要なのが日本国内での規制です。
国内業者は日本国内での規制を受けることになりますので、大幅にサービス内容が制限されてしまうのです。

国内業者が受けている規制とは?

バイナリーオプションはもともと海外で人気の投資で2009年あたりから日本でも徐々に認知されるようになりました。
ただ、バイナリーオプションならではの「短時間での二者択一方式」という取引方法がギャンブル性の高い取引として、日本国内で2013年から規制が始まりました。
国内業者がどのような規制を受けているのか、具体的に見ていきましょう。

短期取引のハイ&ローの禁止

国内業者では、短期取引のハイ&ローが禁止されています。
簡単そうな取引に見えるものの、短時間で取引を繰り返すことによって損失が膨れ上がる恐れがあり、高いリスクを伴うというのが理由です。
短期取引というのは、バイナリーオプション取引における最大のメリットと言っても過言ではありません。
また、バイナリーオプション取引では二者択一のハイ&ローが主軸となるのですが、それもできなくなっています。
短期取引のハイ&ローの禁止によって、より正確な値動きの予測が必要になり、稼ぎにくくなりました。
この規制をきっかけに海外業者へと乗り換えた方も少なくはありません。

取引時間と判定時刻間隔の変更

国内業者では取引時間と判定時刻間隔の変更もおこなわれています。
短期取引が禁止されたことにより、1回の取引における取引開始から判定時刻までの期間や時間が2時間以上になりました。
また、取引時間の変更だけではなく、判定時刻の間隔も2時間以上に変更されたため、現在、国内業者で可能なバイナリーオプション取引の1日の取引上限回数は最大12回までになっています。
1日最大12回という制限の受け取り方は人それぞれでしょうが、そもそもバイナリーオプションは短時間での取引を繰り返し、利益を積み重ねていくのが理想的な形です。
そう考えるとお世辞にも1日に12回取引ができれば十分とは言えませんし、トレーダーにとっては不利な規制でしかありません。

運営側の総取り禁止

国内業者では運営側の総取りも禁止されています。
これは相場が上がったとしても下がったとしても一定の価格帯であればトレーダーが負けるというレンジ外の仕組みを使った国内業者側の総取りが禁止されたということです。
これはもともと国内業者にとって有利だったものを規制しているので、この点に関して不満を持っているトレーダーというのはそういないでしょう。
トレーダーにしてみれば、この規制によって一方的な相場変動による全損を避けられるようになりました。

価格提示を2WAY表示に変更

国内業者では価格提示を2WAY表示に変更するという規制もおこなわれています。
規制がかかる前は国内業者では上がるか、下がるかの購入のみでしたが、規制がかかった後は売値と買値を表示する2WAY表示に変更し、ペイアウト率は変動性となりました。
規制前は取引に成功した際に固定されたペイアウト率に応じた配当を得ることができていましたが、規制後は購入してからの価格変動に応じてペイアウト率も変動するようになりました。
トレーダーは取引をキャンセルする際のポジション解消ができるようになりましたが、取引上限額が制限されていることで損失が限定されること以外はあえてバイナリーオプションを選ぶメリットがなくなったとも言えます。
バイナリーオプションならではのシンプルな魅力がなくなり、初心者の方にとってはハードルが上がった部分もあるでしょう。

知識確認テストの実施

国内業者では規制に伴って、知識確認テストを実施するようになりました。
国内業者の利用経験がない方だと知らないかもしれませんが、実は口座開設をする際に投資経験や投資に関する最低限の知識を確認するため、知識確認テストを実施しているのです。
バイナリーオプション取引をおこなうにあたっては最低限の投資の知識が必要だということで知識確認テストが実施されるようになり、その知識確認テストに合格しなければ国内業者では口座開設はもちろん、その後の取引もできないのです。
国内業者は知識確認テストの実施にあたってバイナリーオプション取引に必要な基礎知識などの学習コンテンツを提供しているのですが、この知識確認テストの実施によって気軽にバイナリーオプションを始めることができなくなってしまいました。
また、この知識確認テストに加えて国内業者でバイナリーオプション取引を始める場合には原則として、あらかじめ流動性の高い金融商品やFX、有価証券オプション、商品先物などのデリバティブ取引について一定程度の投資経験も求められるようになっています。

国内業者と海外業者におけるサービスの違いとは?

では、最後にバイナリーオプションの国内業者と海外業者におけるサービスの違いについて細かなところを見ていきましょう。

口座開設

先でも触れましたように、国内業者では知識確認テストが必要になり、口座開設だけで1週間くらいは見ておく必要があります。
それに対して、海外業者であれば知識確認テストの必要もなく、たったの数分で口座開設が完了します。
その日のうちに取引を開始することも十分に可能です。

判定時間や回数

国内業者であれば規制によって判定時間は2時間以上なので、必然的に1日の取引回数上限も12回となります。
一方で、海外業者であれば30秒からの短期取引が可能で、1日の取引回数の上限もありません。
無制限で取引が可能です。

ペイアウト率

国内業者だとペイアウトされる金額が1,000円などに固定されており、オプションの購入代金のほうが変化します。
海外業者の場合、180%から200%くらいのペイアウト率で投資額は自由に変更可能です。
取引ごとに決められたペイアウト率で配当を受け取ることができます。

税金

国内業者だとFXなどの他の金融商品との損益通算が可能で、他の種類の所得と合算せずに分離して課税する申告分離課税で考えていくことになります。
海外業者になると、国内の金融商品との損益通算はできません。
損益通算ができるのはあくまでも海外FXなどの雑所得同士の場合のみです。
国内業者が申告分離課税であるのに対して、海外業者は他の所得と合算して税金を計算する総合課税で考えていくことになります。
税金面では国内業者のほうがやや優遇されている印象を受けます。

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