FXトレードをしていくためには、ブレイクアウトの概念について知っておく必要があります。
ブレイクアウトを正しく理解することができれば、チャートの動きをより正確に予想することができ、利益を上げられる可能性を高めることができます。
しかし、そもそも
「ブレイクアウトって何？」
という方や
「ブレイクアウトって簡単じゃない？」
と思っているような人もいるのではないでしょうか？
今回は、ブレイクアウトとは一体どのようなものなのか、本当に簡単なのかということについて詳しく見ていきましょう。
目次
FXのブレイクアウトって何？
ブレイクアウトとは、相場のラインを越えてどちらかの方向に向かっていく動きのことを指します。
これは、チャートを分析するうえでとても重要なことだと言われ、取引をするための判断材料にもなります。
相場のラインというのは、その日その時で変わることが多いです。
たとえば、過去の山の上値であることもありますし、谷の下値であることもあります。これ以外にも、その日の高値や安値であることもあり、毎日同じラインが引けるというわけではないのです。
しかしこのラインは、多くのFXトレーダーが意識していることであり、トレーダーの注目度が高ければ、ブレイクアウトした時の値動きが激しくなることもあります。
ブレイクアウトを意識して発見するためには、
- 他のトレーダーが意識しているラインはどこか？
- その日のブレイクアウトは重要度が高いのかどうか？
を見ていく必要があります。
どんな動きをするのか？
ブレイクアウトをした時の相場の動きには、いくつかパターンがあります。
まずは基本の形として、
重要なラインに平行線を引き、その平行線を飛び越して相場が動いていけば、ブレイクアウトです。
続いて、「トライアングル」と言われる相場の動きです。
トライアングルというのは、レジスタンスラインとサポートラインが段々狭くなっていく形をしていることが特徴的です。
レジスタンスラインが下降し、サポートラインが上昇している場合は、「シンメトリカルトライアングル」と呼ばれます。レジスタンスラインが平行ラインを保っていて、サポートラインが上昇している場合は、「アセンディングトライアングル」と呼ばれます。レジスタンスラインが下降して、サポートラインが平行ラインを保っている場合は、「ディセンディングトライアングル」と呼ばれます。
そして、「ウェッジ」というパターンもあります。
これは、上下のラインが同じ方向を向いていることが特徴的です。
相場の向きにより、上昇ウェッジ、下降ウェッジという呼び方をします。
更に、「フラッグ」というパターンもあります。
これは、上下ラインが同じ方向を向いていて、尚且つ平行となっていることが特徴的です。
他にも、「レクタングル」というパターンがあります。
これは、上下ラインが水平となっているラインです。このレクタングルというパターンのブレイクアウトは比較的わかりやすいため、初心者はこのパターンを狙っていくというのもおすすめです。
勢いが加速するのはどんな時？
ブレイクアウトは、勢いが加速することもしばしばあります。
それは、トレーダーの損切りが激しくなった時です。
基本的には、
「相場が上がっていくだろう」と思っているトレーダーと、「相場が下がっていくだろう」と思っているトレーダーがいます。
これらのトレーダーいることによって、FXの相場というのは均衡を保っているわけです。
しかし、このポジションがどんどん溜まった状態でブレイクアウトが起こると、予想が外れたトレーダーは、損切りを余儀なくされます。そのため、トレーダーの損切りが集中すると、ブレイクアウトが勢いを増すことがあるのです。
ブレイクアウトは100％信じてはいけない
ブレイクアウトについての基本知識を身に付けた方の中には、
「ブレイクアウトが起きたから、その波に乗っておこう」
と考える人もいます。
しかし、ブレイクアウトは100％信用してはいけません。なぜなら、フェイクのブレイクアウトも存在するからです。
ブレイクアウトしても、その方向に相場が動き続けるわけではありません。ブレイクアウトしたと思ったら、急に逆トレンドになってしまうということも結構頻繁にあるのです。
この状態のときにエントリーをしてしまうと、損失を出してしまうこととなり、ブレイクアウトに騙されたのと同じことになります。
ブレイクアウトはトレードで非常に重要ではありますが、その一方でリスクも高いということを覚えておくと良いでしょう。
ブレイクアウトのメリットとデメリットは？
ブレイクアウトを狙ってのトレードには、メリットとデメリットが双方存在します。
まず、ブレイクアウトを狙ったトレードのメリットには、
- エントリーをするタイミングや基準がわかりやすい
- ブレイクアウトをすると相場が激しく動くため大きな利益を得やすい
ということが挙げられます。
一方で、ブレイクアウトを狙ったトレードのデメリットとしては、
- フェイクの可能性がある
- 正しいタイミングでエントリーをしないと損をすることもある
ということがあります。
では、ブレイクアウトのメリットを享受するために、どのようなポイントを意識していけばよいのでしょうか？
ブレイクアウトのポイントってあるの？
ブレイクアウトを狙うのであれば、いくつかのポイントを意識することが大事です。
フェイクを見極め、流れを意識する
ブレイクアウトを狙う時のポイントは、まずフェイクを見極めるということです。
そのため、相場の流れを意識してトレードをしていくことが大切になってきます。相場の流れやトレーダーの意識が上下どちらに向いているのかをしっかりと意識して考えながらトレードをすることによって、本当のブレイクアウトを狙うことができるのです。
損切りルールを徹底する
また、損切ルールを徹底するということも大事です。
FX初心者の多くは、損切のルールを定めていないことも往々にしてあります。
そのためギャンブルトレードにならないためにも、損切りの定義をしっかり決定しておくことが大事になってきます。
たとえば、ブレイクアウトをすると判断し、ポジションを持ったとしても結果が伴わない場合には、すぐに損切りをすることが大事です。
とはいえ、
「もうちょっと待てば・・・」
「この反発は一時だけだろう」
と考えてしまい、そのままポジションを持ち続けてしまう人は多いでしょう。
このようなトレードをしていると、ブレイクアウトで利益を狙うどころか、含み損がどんどん膨らんでいってしまう可能性もあります。
ブレイクアウトの注意点は？
要は、ブレイクアウトにはすぐに飛びつかないということが大事です。
FXトレードでは、タイミングと判断力が大事になります。チャンスだと思った相場にはすぐに飛び乗ることが大事となる場合もあります。
しかし、ブレイクアウトを狙う場合、フェイクの可能性もあるため、すぐに飛びついてしまうと損をしてしまう可能性もあるのです。
まとめ
以上、ブレイクアウトについて見てきました。
FXにおいてどれだけブレイクアウトが重要なポイントとなるかお分かり頂けたかと思います。
ブレイクアウトはかなり奥が深く、簡単そうに見えて実は意外と難しいです。とはいえ、ブレイクアウトを正しく見極めるスキルを身に付けてしまえば、利益は出しやすくなるため、日々のトレードでブレイクアウトを意識してみることを実践してみてください。
