今回は、FXトレードにおいてよく登場する用語の一つ「勝ち逃げ」について解説していきます。
目次
FXにおける勝ち逃げとは何か?
FXにおける勝ち逃げのステップは以下のとおりです。
- 前もって取引の基準を決めておく
- 基準に達したら利確して、さっさと利益を確保する
これこそが勝ち逃げです。
FXから離れた一般的な「勝ち逃げ」の意味も、「勝ったら深追いせずにさっさと逃げる」という事になりますが、FXトレードにおいてもニュアンスはほぼ一緒です。
また、同じく勝ち逃げと同様に、「負けたらさっさと逃げる」ということも重要です。
含み損が自分で決めた基準に達したら、迷わず損切りしてしまいましょう。
FXにおける勝ち逃げ(負け逃げ)は簡単なのか?
つまりは「自分で作ったルールとおりに、利確・損切りをする」というだけの話です。
「利確・損切りのルールを決める」ということ自体がそれほど簡単ではありませんが、それ以上に難しいのは、勝ち逃げ(負け逃げ)を実際に行うことです。
よくしてしまいがちのミスとして
- 損切ラインに達したのにさらに粘る
- 利確ラインに達していないのに売却する
この2つがあります。
損切りラインに達したのにさらに粘る
「ミスをミスと認める行動」が損切りの本質です。
そして人間はミスから目をそらしたがる生き物ですから、「もう少し我慢しよう」という心理状態になってしまう方が少なくありません。
しかし、「そもそも相場が下がっている」からこそ損切りするわけです。
それが「その後も下がり続ける」可能性のほうが高いわけですから、「損切りをしなくて正解だった」という状態になる確率は低いでしょう。そのまま致命的なほどのマイナスになってもおかしくありません。
利確ラインに達していないのに売却する
こちらは「弱気になって、早めに売ってしまう」という事です。
「勝ち逃げ」という言葉を強く意識し過ぎると、こういった行動に出てしまうかもしれません。ですが、FXトレードにおいてはそれは大きなミスであると言えます。
FXは必ず勝てるようなものではないからです。
「負けがあっても、トータルで勝つ」のがFXの本質ですので、「勝ち逃げの実行」のときに利益が想定よりも小さいのでは、「トータルで負ける」ということになります。
FXにおいて勝ち逃げ(負け逃げ)を絶対に実行する秘訣3選
ここでは、「トレードルールが完成していて、あとはそれを実行するだけ」の段階であると仮定して解説していきます。
まず捨てるべき発想がある
FXトレードで安定した利益を出す上で邪魔になるのが、
「ルールを守らなかったけれど、結果的にプラスになったからOK」という発想です。
具体的に言うと
- 損切りを先送りにしたら相場が反転した
- 弱気になって早めに売却したら相場が落ち始めた
などという事になります。
ですが、それはあくまで結果論。
「奇跡的にうまくいっただけ」というくらいに考えてください。
そのような「一か八か」な事を続けていたらいつか破滅します。
特にFXトレードの初心者の方が「ルールを守らない大勝利」をしてしまうと、それが強烈な成功体験となって癖になってしまう可能性が高いので気を付けてください。同じようなパターンでパチンコ依存症になる方を見ればわかるでしょう。
とにかく「ルールを守れなければ全て失敗」だと考えましょう。
勝ち逃げが完了したらチャートを見ない
欲望を抑えながら、マイルールとおりにFXで勝ち逃げ(負け逃げ)を続けていても、「あのとき我慢していれば今ごろ莫大な利益が…」「もっと粘っていれば、こんなに損はしなかったのに…」といったストレスが蓄積していくものです。
そのままでは、いつか「魔が差してマイルールを破る」という事になりかねません。
ですから、いっそのこと「勝ち逃げ(負け逃げ)が完了したら、その後チャートは見ないようにする」というのも一つの手です。
ただしトレード方式次第では、完全に見ないというのは難しいかもしれませんので、「できるだけ」という前提で実行しましょう。
勝ち逃げ(負け逃げ)したらリフレッシュする
FXのデイトレードなら1日数度、スイングトレードであれば週に1~2度取引をする事になります。
ですから、勝ち逃げ(負け逃げ)したら、しっかりとリフレッシュして次の勝負に挑むということが大事です。
たとえば、非常に有名なトレーダーR氏は、利益を出したら旅をしたり高い買い物をしたりして精神状態をリセットしていたそうです。
基本的には「勝ち逃げ時」も「負け逃げ時」も同じ方法でリフレッシュするべきです。なぜなら『負け逃げ』も、『トータルで稼ぐため』の仕事の1つだからです。
「勝ち逃げも負け逃げも本質的には同じだな」と感じるならば、FXで利益を出せる可能性は高いかもしれません
他の視点におけるFXの勝ち逃げ(負け逃げ)
ここまでは、あくまで利確・損切りの話だけをしました。
ですが、「FXの勝ち逃げ(負け逃げ)」にはまだまだ別の視点があります。
それは主に
- 1日で発生して良いマイナスの最大値
- 1回のトレードで発生して良いマイナスの最大値
- 1日に発生させて良い最大の利益
などです。
いずれもしっかりラインを決めたら、それを厳守してください。
3つ目の「1日に発生させて良い最大の利益」に関しては「利益ならいくら発生させてもOKなのでは?」と感じるかもしれませんが、そうではありません。
1日で発生させていい最大の利益を破ろうとするのは、つまり「深追いする」ということです。その日・その週に積み上げた利益が一瞬で水の泡になるかもしれません。
また、FXトレードは「続ければ続けるほど負けるもの」です。
だからこそ「勝ったら、さっさと逃げる」べきなのです。「今日はもっと利益が出そうだから粘る」などという行為をすべきではありません。
FXにおける「究極」の勝ち逃げを目指すのもアリ!
FXにおける「究極」の勝ち逃げ。
それは「満足いくまで稼いだら、2度とFXをしない」というものです。
たとえば、「生涯年収を稼ぎ切る」という視点で見たら2~3億円程度稼げたらOKかもしれません。もしかしたら、そこまで考えられる段階に来ているのであれば「超リッチな生活をする」ために10~20億円くらいを目指すのもありかもしれません。
それだけ大成功しているのであれば、「FXをやめよう」などという気持ちにはならないかもしれません。
ですが、「FXで超利益を出して、さっと引退して一生遊んで暮らす!」というのを目標にするなら、大きなモチベーションになるはずです。
まとめ:FXにおける勝ち逃げは精神力との闘い
FXにおける勝ち逃げは本当にシンプルに言えば、
- 逃げるラインを決める
- 確実に実行する
という2ステップで構成されています。
もちろん「逃げるラインを決める」ことは難しいです。
しかし、それ以上に困難なのは「確実に実行する」ことです。
実際にFXをやってみると分かりますが、想像以上に「メンタル」に左右される事になります。ですから
「勝ち逃げしたら、あえてチャートを見ない」
「完了したらリフレッシュする」
などの工夫をするのがおすすめです。
逆に言えばメンタルに強い自信がある方であれば、ビギナーのうちから「FX勝ち逃げ作戦」はピッタリはまるかもしれません。