FXの「売り」とは?空売りのメリット・デメリットや注意点を紹介

FXトレード・株トレードで利益を出す方法は「買って売る」のが基本です。

「買い」と「売り」によって利益を生み出し儲けることができます。

当然、逆の方法「売って買う」で稼ぐことも可能で、売ってから買う「空売り」という方法もあります。

今回は、FXの「売り」について、「買い」と「売り」の関係性や「空売り」の仕組み、メリット・デメリット、注意点などを紹介していきます。

「売り」を理解して、FXトレードの幅を広げましょう。

FXにおける「買い」と「売り」

FXトレードは、「買い」と「売り」によって、利益を生み出す投資方法です。

買い」は、日本円で外貨を購入することを言います。「買い」に対して、「売り」は、買った外貨を売り日本円を得るものです。

基本的な利益を生み出す流れである「買って売る」の場合、トレンドが上昇しているときに安く外貨を購入し、下降する前に高値で売ることで、購入したときと売ったときの差分が利益になります。

「買い」と「売り」がすべてなので、しっかり仕組みを理解することが大切です。

FXでは売ってから買う「空売り」ができる

またFXトレードでは、「買ってから売る」だけでなく、「売ってから買う」取引ができます。

「売ってから買う」ことを「空売り」と言います。

基本は買ってから売るなので、「買っていないものを売ることはできるのか?」と疑問を感じる人もいるのではないでしょうか。

この「空売り」の仕組みは、FX業者から売りたい通貨を借りて後で買い戻すという流れです。たとえば、100円の通貨を空売りする場合、100円で売り90円の時点で買い戻すと10円の利益が生まれます。必ず買い戻す義務を負うことで、本来はない通貨を売って買えるのが空売りです。

FXでできる「空売り」のメリット・デメリット

FXの基本である買って売る取引と比べて、「空売り」にしかないメリットがあります。

株でも「空売り」は可能ですが、FXの方が優れている部分が多いです。

一方でデメリットもあるため、メリット・デメリットの両方を理解した上で「空売り」に取り組みましょう。

メリットその1:下降トレンドでも利益が出る

FXで買って売る方法でトレードする場合、相場が上昇トレンドである時が狙い目です。相場が安い段階で買っておき、できるだけ高い位置で売ることで、より多くの利益を期待できます。

ただ、相場が下降トレンドになっている時に買っても値が下がっていくので利益は出ません。

しかし「空売り」をすると、下降トレンドでも利益を出すことができます。空売りは下降トレンドが狙い目で、価値が高い位置で売ることで低い位置で買い戻したときに利益が大きくなります。買って売るだけだと、チャンスは上昇トレンドのときだけですが、空売りを知っていると下降トレンドも利益を出すチャンスがあります。

メリットその2:手数料がかからない

FXだけでなく、株でも空売りすることができます。

仕組みは似ていますが、株は現物主義で、株式を借りるために貸株料がかかります。また株式を売買するときにも手数料がかかるので利益は減ります。取引実績を積んでいかないと失敗リスクも高いので、空売りをするのは難しいです。

一方で、FXトレードの空売りは、取引実績を重視されたり売買手数料・貸株料のような費用がかかることはありません。気軽に空売りに取り組むことができるため、誰でも下降トレンドに利益を出すチャンスがあります。

デメリット:スワップポイントを支払うリスクに注意

日本は、世界の国に比べると金利が低い国です。そのため、金利差で生じるスワップポイントが発生しやすくなります。買って売る場合、日本円で金利の高いトルコリラや豪ドルを買い、売ると金利差で多くのスワップポイントを得られ、利益を出すことができます。

しかし「空売り」の場合、買って売る手順と逆になります。トルコリラや豪ドルを売って買い戻すと、スワップポイントを支払わなければなりません。取引する通貨を見誤るとスワップポイントが不利に働いてしまいます

FXにおける「空売り」の注意点

下降トレンドで利益を出せたり、株に比べてリスクなくできたりする「空売り」ですが、いくつかの注意点があります。やり方によっては損失が出るおそれがあるので、注意点をしっかりおさえましょう。

チャートを見極めやすいFX業者を選ぶ

「空売り」で利益を出すためには、トレンドを見極めることが大切です。

チャートを見極める分析方法には、「ローソク足」や「移動平均線」「ボリンジャーバンド」などがありますが、それらを見極めやすいツールが使えるFX業者を選びましょう。

チャート操作をしやすいツールを利用できるFX業者、チャートが見やすいツールを提供しているFX業者を選ぶことで、空売りするタイミングを逃さずに利益を出せるようになります。

売りと買いで迷ったらあえてトレードしない

買いから入るか、売りから入るかは、明らかにトレンドの傾向がわかるときは判断しやすいです。

ただし、トレンドは必ずしも思ったように動くとは限らず、判断を迷うこともあります。

買いと売りどちらか入るか迷ったままトレードしてしまうと、思わぬ損失が出るかもしれません。

もし売りと買いで迷ったら、トレードしないという選択肢を取ることも必要です。

トレンドによっては大きな損失が出る可能性も

「空売り」の基本的なタイミングは、相場が下降トレンドをたどっている時です。上昇トレンドで空売りをする場合もあり、これを逆張りと言います。一見損失が多くなるように見えますが、トレンドが下降に切り替われば利益を出すことができます。

しかし、トレンドが下降に切り替わる瞬間を予想することは簡単ではありません。そのままトレンドが上昇してしまえば損失が大きくなります。相場を熟知したトレーダーなら、逆張りの空売りで成功できる可能性がありますが、トレンドを把握していないにも関わらず、逆張りをするのはリスクが高くて危険です。

まとめ

FXトレードは、「買い」と「売り」によって、取引を行い利益を出す投資。

そんなFXでは、買って売るのほかに、売って買う「空売り」をすることができます。下降トレンドでも利益を出せる、株に比べて手数料がかからない、などのメリットがあり利益を出せるチャンスは広がります。

しかし、トレンドの見極めを誤ったり、売りと買いで迷って勘に頼ったりすると、損失を出すリスクがあります。

FXにおける「売り」や「空売り」をしっかり理解して、実際のトレードに取り入れてみると、トレードの幅が広がります。ぜひ試してみましょう。

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