8月1日から8月5日のマーケット振り返り&来週の予想

8月1日月曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は191円高と反発(6月9日以来の高値)。前週末の米国高を受けて底堅く寄り付きました。足元の円高は足かせながら、半導体関連中心に好決算銘柄に買いが先行。また上海株など、 アジア株の底堅さも追い風となり、先物主導で終始買い優勢となりました。 終わってみれば高値引け。

円は引き続き円売りポジション解消等からほぼ全面高。ドル円は朝方の133円台半ばから132円台前半まで下落した後、もみ合う展開。

海外マーケット

前週まで堅調に推移していた米国株もさすがに一服。利食い売りに加え、米中間の地政学リスクの高まりも相場の重石となりました。 米長期債は堅調で4日続伸(利回り低下)。前週のFOMCをきっかけとするFRBの利上げペース鈍化期待を背景に米長期金利は2.57%と4月上旬以来の低水準を記録。米中間の地政学リスクも金利低下要因。

為替市場では円が引き続き堅調でした。 円売りポジションの解消等から主要通貨に対し全面高。NYダウは46ドル安と4営業日ぶり反落。売り買いが交錯し、 前日終値水準を挟んだ展開が続きました。

ドル円は引き続き売り優勢。東京時間朝方には、一時131円48銭と6月上旬以来の安値を付けました。

原油(WTI先物)は大幅反落。中国の製造業関連指標の悪化が嫌気されました。また、原油増産枠を協議する3日の主要産油国の会合を控え、ポジション調整の売りが集中。 金は続伸。ドル軟調、米金利低下を追い風に一時1ヵ月ぶりの高値を記録

8月2日火曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は398円安で反落。 ペロシ米下院議長が台湾を訪問するとの報道を受け、米中関係や台湾情勢への警戒感からリスク回避的な動きが強まりました。安値拾いの買いは出ず。台湾株や中国株が2%超安で、事態注視との姿勢。

ドル円は朝方から約1円の急激な円高で、130円台に。リスク回避の動きや米長期金利の低下による円買いが継続。RBA利上げは予想通りですが、利上げペース鈍化への思惑から豪ドル売りが優勢。 対円はドル円の円高も重なり一時90円台。

海外マーケット

米FRB高官から利上げ継続を強調する発言が相次ぎ、このところの利上げ中断や利下げ観測への修正が入りました。米10年国債利回りは前日の2.5%台から2.7%台半ばへ急上昇。市場での行き過ぎた利下げ観測がけん制されたかたち。

NYダウは402ドル安で反落。ペロシ米下院議長の訪台にともなう米中関係の緊張への警戒から安く始まり、FRB高宮のタカ派発言で一段安に。ほぼ安値引け。 イベントが市場心理に影響を与えましたが、前週からの大幅高からの反動という側面も。

為替市場では米長期金利の上昇を受けて、再びドル高へ。ドル円は東京市場夕方の130円台から133円台へ急伸。この2日間、130~133円の往復で荒い動き。130円台は6月6日以来で、2ヵ月ぶりの円高水準。豪ドルは対ドルでRBA 後の売りが止まらなかったですが、ドル円の反発で対円相場は92円台に戻しました。

原油(WTI先物)は反発。6月までの原油高に小幅ながら修正が入ったことで、3日のOPECプラス会合では追加増産は見送りとの見方が多いです。金(NY現物)は反落。米中関係緊迫化を材料とした買いは続かず。仮想通貨のビットコインも軟調。

8月3日水曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は147円高と反発。前日大きく下げた反動もあり、朝方から買いが先行しました。円が急反発したことも好感され、一時上げ幅は200円超を記録。その後は、米利上げペース鈍化期待の剥落につながったFRB関係者のタカ派的な発言、燻る米中間の地政学リスクが重石となり、伸び悩んだ格好です。

ドル円は続伸し一時134円近くまで上昇。しかし、米中間の地政学リスクが燻る中で上値も重く、夕刻にかけて133円を挟んだもみ合いに転じました。

海外マーケット

米国株は反発。地合いを好転させたのが市場予想に反して上昇した米景況感指数。米景気の底堅さが意識されると共に、米中関係への過度の懸念がひとまず緩和されたこと、好調な企業決算等も株価押し上げに貢献。

前日急上昇した米長期金利は低下。米景況感指数を受けて一時2.85%まで上昇しました。一方で、前日に続き高インフレ抑制、金融引き締めを最優先するFRB関係者の発言が相次いだことが、米景気後退を招くとの見方につながり金利低下に転じました。

為替市場ではドル、ユーロ共にまちまちの動き。円は急伸した余韻もあり、主要通貨に対して全面安となりました。NYダウは416ドル高と3営業日ぶりに反発。また、米長期金利低下はハイテク株に追い風となり、ナスダック総合は5月上旬以来の高値を付けました。

ドル円は米長期金利の動きに連動する形で134円台半ばまで続伸した後、概ね133円台後半で推移。

原油(WTI先物)は大幅反落。主要産油国会合で増産幅が小幅にとどまり買いが先行。 ただ、米国の原油とガソリンの在庫がともに市場予想に反して増えたことが嫌気して、 一時1バレル=90.38 ドルと約5ヵ月ぶりの安値を付けました。

8月4日木曜日のマーケット振り返り

日本

日経平均株価は190円高と続伸。前日の米国株反発を追い風に買いが先行、高寄りしました。直後に節目の28,000円台に一瞬乗せたものの戻り売り優勢。その後は海運株、半導体関連銘柄等に買いが入り底堅く推移。後場入り後は27,900円前後でのもみ合いとなりました。円相場が落ち着いたことも下支え要因。

2日間で4円超動いたドル円の動きは一服。133円台後半でのもみ合いが続きましたが、東京時間夕刻にかけてやや買いが先行し134円台に乗せました。

海外マーケット

FRBによる9月以降の利上げペースを探るうえで注目されます、明日発表の7月米雇用統計を控え、各市場は方向感に乏しい展開。米国株はまちまちの動きとなりました。米国債は小じっかり(小幅金利低下)で推移。英中銀が、 英経済が景気後退に陥るとの見通しを示し、欧州長期金利が総じて低下したことも追い風となりました。

為替市場ではドルが弱含む一方、円、ユーロは買い先行。NYダウは85ドル安と反落。日中を通じて前日終値水準を下回る中、売り買いが交錯。ナスダック総合は米金利低下を好感し小幅続伸。

ドル円は米長期金利の動きに連動する形で売り先行。米雇用統計前のポジション調整はドル売り円買いが中心で、133円を挟んだ展開が続きました。

原油は続落し1バレル=90ドルを割り込みました。高インフレと主要中銀による積極的な金融引き締めが世界景気を冷やすとの見方から、 一時87.55ドルと2月上旬以来の安値を付ました。2月下旬以降、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた上昇分をすべて帳消しにした格好。

金は急反発。世界景気の先行き不透明感に加え、ドル弱含み、米金利低下が買い材料となりました。

8月5日金曜日のマーケット振り返り

日本

5日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸。前日比243円67銭(0.87%)高の2万8175円87銭。終値で2万8000円台を回復し、6月9日(2万8246円) 以来およそ2カ月ぶりの高値を付けました。発表が本格化している国内企業の決算を手掛かりに、個別株の物色が強まりました。 前日の米株式市場での半導体株への買いが東京市場に波及したのも大きかったです。

海外マーケット

5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比76ドル65セント高の3万2803ドル47セントで終えました。朝方発表の7月の米雇用統計は労働市場の改善を示す内容でした。米連邦準備理事会(FRB) が積極的な金融引き締めを続けるとの見方から、幅広い銘柄に売りが先行。売り一巡後は景気後退懸念の和らぎを意識した買いが金融株や景気敏感株に入り、ダウ平均は上昇に転じた格好です。

景気動向を映す非農業部門の雇用者数は前月比52万8000人増と、増加幅は前月(39万8000人)から拡大し、市場予想(25万8000人)を大きく上回りました。

失業率は3.5%と前月(3.6%)から低下。平均時給は前月比、前年同月比ともに市場予想を上回りました。労働市場は力強く拡大しており、 FRBは7月に続き、次回9月の会合でも通常の3倍の0.75%の利上げを続けるとの見方が強まった格好です。

円相場は大幅に反落し、前日比2円05銭の円安ドル高となる1ドル=134円95銭~135円05銭で取引を終えました。朝方発表の7月の米雇用統計の改善を受け、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを継続するとの観測が強まり、ドルが円など主要通貨に対して上昇。

来週の予想

5日に発表された雇用統計の内容が良かったことから、9月のFOMCでの0.75%の利上げの予想が高まりました。5日のニューヨークでは円相場は急伸。なんと1日で2円以上動く展開になりました。来週もこの流れを引き継ぐだろうと予想。日米金利差のさらなる拡大や日米の株価が好調など円高に振れる材料があまりにも少ない。もちろん急伸した影響で一時の調整があるかもしれないが一時的でしょう。 基本ロング戦略、ショートは短期で考えたほうがよさそう。

来週の重要な経済指標

8月8日月曜日
決算:ワークマン(7564)、東京エレクトロン(8035)、ソフトバンクグループ(9984)
6月国際収支/経常収支/貿易収支
7月景気ウオッチャー調査-現状判断DI
8月9日火曜日
決算:明治ホールディングス(2269)、アンジェス(4563)
米4-6月期四半期非農業部門労働生産性速報値
8月10日水曜日
決算:日本マクドナルドホールディングス(2702)、本田技研工業(7267)
7月国内企業物価指数
中7月消費者物価指数(CPI)
中7月生産者物価指数(PPI)
独7月消費者物価指数(CPI)改定値
米7月消費者物価指数(CPI)
米6月卸売売上高
8月11日木曜日
米7月卸売物価指数(PPI)
8月12日金曜日

決算:ダブルスタンダード(3925)、電通グループ(4324)
英4-6月期四半期国内総生産(GDP)速報値
欧6月鉱工業生産
米8月ミシガン大学消費者態度指数速報値

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