海外FXではよく、スプレッドが国内FXより広くてダメだとかいう話を聞いたりしませんか?
- 「そもそもスプレッドってなんのこと?」
- 「スプレッドが広いってどういうこと?」
そのような方のために今回は、スプレッドについての基本情報と、海外FXは本当にスプレッドが広いからダメなのかという2点についてご説明していきます。
目次
スプレッドって何?
スプレッドとは、売値と買値の差のことをいいます。
FXの場合、トレードの際には売値と買値が異なりますが、この差がスプレッドと呼ばれ、取引にかかるコストに当たります。なぜ、広いか・狭いかという言葉で表現するかというと
USD/JPY | |
---|---|
BID(売) | ASK(買) |
100.341 | 100.344 |
このような価格の場合、スプレッドは0.03銭となります。この値幅の感覚が、「広い」か「狭い」かということを表しているわけです。
このスプレッドは、FX会社に取引コストとして支払いますが、スプレッド幅が狭ければ取引コストが小さいということになり、FX会社を選ぶ時には「スプレッドが狭い」ことを基準にして選ぶ場合があります。
原則固定と変動制って何がちがうの?
スプレッドには、原則固定と変動制というものがあります。この違いについて説明していきます。
原則固定スプレッドとは?
基本的にスプレッドは固定されていますが、為替相場が大きく揺り動く時(たとえば、経済指標発表前後や要人の発言などがある時)はスプレッドが変動します。
変動制スプレッドとは?
常にスプレッドが変動します。特に、取引量が少ない時間帯(明け方など)はスプレッド幅が広くなる傾向があります。
どちらかと言えば、変動制よりも原則固定の方が取引コストをセーブすることができるというように考えられていますが、原則固定だとしても先述したように、為替相場が大きく動く時には変動することがあるので念頭に置いておきましょう。
約定力の高さを重視しよう
ここまでの情報だと、スプレッド幅が極力狭く、原則固定を取っているFX会社を選ぶのが良いというように思えます。
ここで、スプレッドと共に頭に入れておきたいことは、「約定力の高さ」です。実はどんなにスプレッドが狭くても、約定力が低い場合は実質的に消費するコストが高くなってしまうことがあります。
約定力というのは、トレーダーが注文を出した後に実際に注文が確定することを指します。つまり、注文を出してから約定するまでには多少の時差があるわけです。
約定力が低いというのは、この時差が大きくなってしまうということを言います。この少々の時差が、注文した時の価格と約定した時の価格に差を生んでしまうわけです。この差をスリッページと言い、スプレッドにプラスしてFX会社に支払うコストとなります。
このため、約定力の高い会社を選ぶ必要があることを意識しておきましょう。
基本的な情報をまとめると、利用する会社を選ぶ時には、
- スプレッド幅が狭い
- 原則固定
- 約定力が高い
この条件を満たす会社を選ぶのが良いということになります。
国内FX業者の方がいいの?
実は上記の条件に当てはまるのは国内FX業者です。国内FX業者は原則固定スプレッドで、海外よりもスプレッドが狭い傾向があります。なぜ、国内FXがこのようになっているかというと、実は注文プロセスの違いが大きく関わってきます。
そしてこれが、海外FXはスプレッドが広いからダメなのか?という点につながってきます。
NDD方式の海外FX
海外FXの多くはNDD方式という注文形式をとっています。
この場合、トレーダーの注文をそのまま金融機関につなげることができ、取引のスムーズさがメリットになります。通貨ペアの売買をする際には、さまざまな価格で注文が入ってきますから、それぞれの価格に折り合いがつかないと成立しません。このため、たくさんのトレーダーを確保することによって、数で価格の折り合いをつけていくわけです。
この方式をとっていると、カバー先の銀行に準じるために、スプレッドを自社で固定することが難しくなり、変動制をとっているところが多いです。このような理由で、スプレッドが変動制のところが多いですが、一方で手数料が基本的にかからないというメリットもあります。
DD方式の国内FX
これに対して国内FXではDD方式という注文プロセスをとっている場合が多いです。
NDD方式とは反対に、DD方式だとスプレッドを固定させることができます。
しかし大きなデメリットがあります。
注文プロセスの違いから約定拒否が起きやすいのです。この注文プロセスは、トレーダーの注文をディーラーが一旦受けるというものです。このため、トレーダーの注文がストレートに伝わらない約定拒否が生じたり、意図的に遅延をはかる可能性があります。
意図的に遅延をはかっているということを外部から認識することはできず、その注文プロセスが非常に不透明であることから、DD方式そのものを嫌うトレーダーも多いです。スプレッド幅は狭いですが、大きな損を生み出す可能性があるということになります。
このため、一概にスプレッド幅が狭いから良いとは言えないのです。
スプレッドが広いからといってダメではない!
このように、スプレッドが狭いから良い、広いからダメということは言えないということがわかると思います。
実際、国内と海外でどれほどのスプレッドの差があるのかというと、国内FXでは大体0.3~0.5pips程度となっていますが、海外FXでは1.2~1.6pips程度が多いようです。もちろん幅はあってもっと低かったり高かったりします。
しかし、忘れてはいけないのは約定拒否やスリッページのことです。いくらスプレッドが狭くても、余計にコストがかかってしまう可能性がありますので、この数字だけに囚われないように気を付けた方がよさそうです。
まとめ:それぞれのスタイルに応じてFX業者を選ぼう!
スプレッド幅が狭いということだけでFX業者を選ぶべきではないということがわかってもらえたと思います。
たとえば、スプレッド幅は気になるけど海外FXに挑戦したいという人には、キャンペーンやボーナスをうまく使うという方法があります。
海外では、キャンペーン実施時に口座開設をすることで、GEMFOREXのように10,000円~30,000円(時期により変動)ものボーナスポイントをもらえる業者があります。
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たとえば1.3pips程のスプレッドの場合、1ヶ月に100万通貨のトレードをする時のスプレッドだけのコストを計算すると、1.3銭×100万通貨=13,000円になります。月にどれだけFXで稼げるかにもよりますが、ボーナスやキャンペーンを利用して13,000円分を全て打ち消すとまではいきませんが、何割かをまかなえたら嬉しいですよ。
とはいえ、スプレッド幅はある程度狭い方が助かるということもわかっていただけたと思います。自分のトレードスタイルに合った会社を選ぶための基準の一つにしたいところです。
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