XMのロスカットについて徹底解説!

FXには、強制決済システムがあります。

FXの強制決済システムのことを「ロスカット」といいます。

海外FX業者はロスカットを採用していますので、ロスカットについてなじみのある方は多いと思います。

しかし、ロスカットについてFX初心者の方を中心に、しっかり理解していない方もいるのではないでしょうか?

今回は、FXの強制決済システムである「ロスカット」について詳しく説明していきます。

ロスカットとは?証拠金維持率とは?

まずはロスカットやゼロカット・証拠金維持率について説明していきます。

証拠金維持率は、ロスカットを理解するうえで必須の知識です。証拠金維持率は少し堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、具体的な数字でわかりやすく説明していきます。

ロスカットとは?

ロスカットは、FXの強制決済システムのことをいいます。ある一定のラインまで証拠金維持率が下がると強制的に決済されるシステムです。

FXはレバレッジをかけて取引するので、資金の効率が良い取引です。たとえば25倍のレバレッジで、手元資金10万円で取引をした場合、250万円の取引をすることになります。米ドル/円が100円の時に「買い」でトレードをして、米ドル/円が101円になったとします。10万円で取引した場合の利益は1,000円ですが、250万円で取引をすると、25,000円の利益になります。

このように予想が当たれば大きな利益をとれることがFXの最大の魅力です。

しかし、いつも予想通りに相場が動くとは限りません。予想とは逆の方向に相場が大きく動いた場合、大きく損をしてしまうことになります。ロスカットは損失を抑えるためにある機能です。

たとえばロスカットラインが50%の場合、証拠金維持率が50%を割ったら強制的に決済されます。損切りを自分で行うことは難しいことです。なぜなら人間は本能で損切りを拒否しているからです。「損を確定させたくない、利益は取り逃したくない」というのが人間の本能です。本能に沿ったまま取引をしてしまうと、損失はなかなか確定させることができず、大損につながってしまい、逆に利益は残したいので、少ない利益でも利益確定させてしまいます。

FXで勝つには「利大損少」が基本です。しかし人間の本能のまま取引をしてしまうと「利少損大」になってしまいます。

強制決済システムであるロスカットがなければ、更に大きく損失を負ってしまうかもしれません。

ロスカットは投資家を守るためにある機能なのです。

ゼロカットとは?

ゼロカットとは、追加証拠金が発生しないロスカットシステムのことをいいます。

ゼロカットの最大損失は入金した資金までになるのでFX会社に借金をしてしまうことはありません。追証が発生しないので安心して取引ができます。

XMはこのゼロカットを採用しているので、安心して取引ができます。

証拠金維持率とは?

証拠金維持率を理解するためには、証拠金について理解する必要があります。

証拠金は担保のようなものです。FXは手元資金の数倍の取引をすることができますが、レバレッジをかけるためには担保が必要です。

FX取引は、取引をする都度お金を支払うわけではなく、口座に入金されているお金を元に取引をします。証拠金には様々な種類がありますが、とりあえず理解しておくべき証拠金は、「必要証拠金」と「有効証拠金」です。

必要証拠金とは、取引をするために最低限必要な証拠金のことをいいます。

必要証拠金は、「(1通貨当たりの値段×取引通貨単位)÷レバレッジ倍率」で計算することができます。例えばレバレッジ25倍で1米ドル100円の時に、10,000通貨の取引を行う場合、「(100円×10,000通貨」÷25倍=40,000円)になります。

有効証拠金とは、別名「純資産」とも呼ばれます。

有効証拠金は「FX業者の口座に入れた証拠金±含み損益」で計算できます。わかりやすくいうとFX口座に今ある時価のことをいいます。

トレードをすると含み損益が出ますので、トレードをしている場合有効証拠金は変化します。

証拠金維持率とは、取引している金額に対する有効証拠金の割合のこといいます。例えば取引している金額が100万円で有効証拠金が1,000万円の場合「1,000万円÷100万円×1001,000%」となります。100を掛ける意味はパーセントを出すためです。一般的に国内FX業者の場合、ロスカットは証拠金維持率が50%を割ってしまうと発動されることが多いです。

FXトレードをする際、証拠金維持率についてしっかり理解することは非常に重要です。是非この章で証拠金維持率についてしっかり理解してください。

XMと国内FX業者、海外FX業者とのロスカットレベルの比較

ロスカットラインは、FX業者によってまちまちです。また自分で設定することができるFX業者もあります

ここでは海外FX業者の中で人気の高いXMと国内FX業者、XMと他の海外FX業者のロスカットレベルについて見ていきます。

 国内FX業者とXMとのロスカットレベルの比較

まずは国内FX業者とXMのロスカットレベルについて比較していきます。     

主要な国内FX業者であるSBI FX・ヒロセ通商(LION FX)DMM FXXMを比較すると以下のようになります。

XMSBI FXヒロセ通商(LION FX)DMM FX
最大レバレッジ1,000倍25倍25倍25倍
ロスカットライン20%50%100%50%

国内FX業者は最大レバレッジが25倍に規制されています。また、国内FX業者のロスカットラインは、XMに比べると高めに設定されていることが分かります。

 海外FX業者とXMとのロスカットレベルの比較

海外FX業者と、XMを比較すると以下のようになります。

XMTitanFXAXIORYGEMFOREX
最大レバレッジ1,000倍500倍400倍5,000倍
ロスカットライン20%20%20%20%

海外FX業者は、国内FX業者に比べると明らかにレバレッジが高いことが分かります。また、海外FX業者は、ロスカットラインが低いことが分かります。一般的には海外FX業者の方が国内FX業者よりもロスカットラインが低いことが一般的です。

海外FX業者の特徴としてゼロカットを採用している業者が多いことがあります。ゼロカットは、相場が急変してロスカットが間に合わない場合でも追証は発生しません。追証が発生しないということは、借金をする可能性がないということです。国内FX業者は、日本の法律の関係からこのゼロカットを採用できません。もしコロナショックやトルコリラショックのように相場が急激に動いてロスカットが間に合わない場合は追証が発生します。

追証はFX業者に借金をすることのため、すべてを一括返済しなければなりません。返せるお金があればまだいいですが、返せるお金がない場合、お金を借りる必要が出てきてしまいます。ゼロカットがないということは借金をしてしまう可能性があるということです。

その点、XMをはじめ多くの海外FX業者はゼロカットを採用しているので、相場が急変しても最悪手元資金がゼロになるだけで借金する可能性はありません。

海外FXFX業者の中には、ゼロカットを守らなかった業者が過去に存在します。2015年のスイスフランショックの時に実際にあったのですが、FXDDという海外FX業者です。FXDDは当時、非常に有名なFX業者で、国内の多くのトレーダーも利用していました。このFXDDはスイスフランショックの時に「損失が想定を超えたため」ということを理由にしてゼロカットを実施せず追証を発生させました。

この件で多くのFXトレーダーが信用を無くし、金融庁から与えられるライセンスもはく奪されています。

その点、XMはスイスフランショックの時もしっかりゼロカットで対応していますし、FXDDのような不誠実な対応をしたことはありません。

FX業者を選ぶ際は、レバレッジやスプレッド、スワップポイントなどは重要ですが「誠実な対応」「信用できる会社」であることも重要になります。過去の金融危機の対応状況を見ても、XMは信用できるFX業者であるといってもよいでしょう。

海外FX業者で取引をしたい場合、XMのような信用できるFX業者を選ぶようにしましょう。

XMのロスカットラインは低い?     

国内FX業者と比べるとXMのロスカットラインは低めです。ロスカットラインの高低はFX業者によって大きく違います。

なんとなく、「ロスカットラインが高いと安心で、ロスカットラインが低いと怖い」というイメージを持っている方も多いと思いますが果たして本当にそうなのでしょうか?

ロスカットラインが低いということは本当に怖いことなのかを検証するために、ロスカットラインが低いことのメリット・デメリットを見ていきます。

XMの証拠金維持率20%のメリットとデメリット

先ほど、XMは証拠金維持率が20%を切った段階でロスカットが発動されると説明しました。

他の海外FX業者と比べてXMのロスカットラインは低めであるのは事実です。

しかし「ロスカットラインが低いことのメリットやデメリットって何?」と思う方もいると思います。

ここではXMのロスカット20%のメリット・デメリットについて説明します。

XMのロスカット20%のメリット

XMのロスカット20%のメリットは、かなりぎりぎりまでポジションを持つことができることです。ロスカットラインが高いと、損失も少なくなりますが、すぐにロスカットされてしまう可能性もあります。特にコロナショックやリーマンショックのような相場急変時には一瞬、相場が大きく一方向に動くことがあります。

すぐにその後、相場が戻ったとしても一瞬でもロスカットラインに触れてしまうと、ロスカットは発動されてしまいます。しかしロスカットラインが低ければ、たとえ相場が一瞬大きく動いてもロスカットが発動されず相場の戻りを待つことができます。このようにぎりぎりまでポジションを持つことができるのは、特に相場急変時に大きな力を発揮します。

また、XMはボーナスキャンペーンを頻繁に行っています。ボーナスでもらったお金も証拠金の中に当然入りますので、ボーナスを活用することによってさらにロスカットに引っかかる可能性を少なくすることができます。

XMのボーナスキャンペーンは常時行われています。XMのボーナスキャンペーンをうまく利用し、大きな利益を出すのに役立てましょう。

XMのロスカット20%のデメリット

XMのロスカット20%のデメリットは、ロスカットに引っかかってしまうと大きく損失を負ってしまうことになることです。

ロスカットラインが50%であれば、入金したお金の半分は守られますが、XMのロスカットライン20%の場合、入金したお金の20%になってしまいます。

ぎりぎりまで取引することによって相場が好転することを待つことができることは大きなメリットですが、相場が好転しない場合、大きな損失を負ってしまう可能性があることは、XMのロスカット20%の大きなデメリットです。

しかし、資金管理をしっかり行えば早々ロスカットに引っかかることはありません。

たとえ50%や80%のロスカットラインでも、頻繁にロスカットに引っかかってしまっては、トレードの仕方にそもそもの問題があります。

あくまでロスカットは、投資家の資金を守る最後の防波堤の役割です。ロスカットに引っかからずに自らの意志で損切りをすることができるようにならなければ、FXで利益を出すことはできません。相場が急変するかどうかは誰にも分りません。

相場急変時にも耐えることができることを考えると、XMのロスカット20%のメリットは大きいのではないでしょうか?

 XMの証拠金維持率は20%。どうなるとロスカットされる?

ここからは、どうなるとロスカットが発動されるのかについて具体的に説明していきます。

ロスカットまでの変動額

XMのロスカットは何の知らせもなくいきなり発動されるわけではありません。

証拠金維持率によってアラーム機能(マージンコール)があります。国内FX業者の場合、証拠金維持率が100%を下回った場合、メールでお知らせが来る場合が多いですが、XMは証拠金維持率100%を下回った段階では通知は来ません。証拠金維持率が50%下回った段階で通知が来ます。

具体的には、取引画面の残高の表示が「赤」になります。赤色は警告を表す意味です。

それでは、ロスカットまでの変動額について詳しく説明をしていきますが、XMのロスカットまでの変動額を知るためには、XMのレバレッジについてまずは知っておきましょう。

レバレッジが分からなければロスカットラインを知ることはできません。

XMの最大レバレッジは1,000倍です。XMは取引口座によってレバレッジの倍率や取引数量の単位が変わってきます。取引数量もロスカットラインを計算するために必要不可欠なのでしっかり理解しましょう。

  • マイクロ口座:1Lot=1,000通貨(レバレッジ1,000倍)
  • スタンダード口座:1Lot=100,000通貨(レバレッジ1,000倍)
  • XM Zero口座:1Lot=100,000通貨(レバレッジ500倍)

となっています。国内FX業者の場合、一般的に10,000通貨単位です。しかし、XMは国内FX業者とは取引単位が違います。取引単位を知らずにトレードをすると大変なことになってしまうのでしっかり理解するようにしてください。

慣れない方は、スタンダード口座とXM Zero口座で取引する場合は、0.1単位で考え、マイクロ口座の場合は10単位で考えると分かりやすくなります。下の表はレバレッジ・取引数量ごとの必要証拠金と為替が動いた時の損益になります。

レバレッジ25倍100倍500倍1,000倍
米ドル/円10万通貨の必要証拠金40万円10万円2万円1万円
10pips動いた場合の損益1万円
100pips動いた場合の損益10万円

となります。必要証拠金はレバレッジによって異なりますが、損益はレバレッジにかかわらず一緒になります。レバレッジが違っても取引通貨量は変わっていないので損益は同じになります。

では、マイクロ口座・スタンダード口座・XM Zero口座で取引をした場合の証拠金維持率はどのようになるのでしょうか?

  • 前提条件
  • 米ドル/円で取引
    1米ドル100
    有効証拠金は100万円
    各口座の1ロットで取引をする

【マイクロ口座の場合】
マイクロ口座は、レバレッジ1,000倍、1ロットは1,000通貨単位です。この場合1000%の証拠金維持率

【スタンダード口座の場合】
スタンダード口座は、レバレッジ1,000倍、1ロットは10万通貨単位です。この場合1,000%の証拠金維持率

【Zero口座】
XM Zero口座は、レバレッジ500倍、1ロット10万通貨単位です。この場合500%の証拠金維持率

となります。

レバレッジが高いことは資金効率を良くしてくれて大きな利益を出しやすいメリットはありますが、取引に必要な最低必要保証金しか入金していないとあっという間にロスカットにかかってしまうことが分かります。ハイレバレッジで取引をする際は、余裕をもったお金を入金するようにしましょう。

必要証拠金を求める計算

体的にXMのスタンダード口座で、レバレッジ1,000倍で取引した場合の具体的な必要証拠金の計算方法について説明します。

必要証拠金は、「(1通貨当たりの値段×取引通貨単位)÷レバレッジ倍率」で計算することができます。例えばスタンダード口座の最低取引数量の10万通貨で米ドル/100円の時の必要証拠金は、「(100円×10万通貨)÷1,000倍」=10,000円になります。

(1通貨当たりの値段×取引通貨単位)÷レバレッジ倍率」の計算式で必要証拠金は簡単に計算することができます。

 証拠金維持率を導くための計算式

こちらも、先ほどの証拠金維持率のところでも説明しましたが、具体的にXMのスタンダード口座で、レバレッジ1,000倍で取引した場合の具体的な証拠金維持率の計算方法について説明します。「(有効証拠金÷必要証拠金」×100」で計算をすることができます。

例えば有効証拠金が10万円で、必要証拠金が11,261円の場合、「(10万円÷1万円」×100)=1,000倍になります。有効証拠金と必要証拠金の概念が分かっていれば、このように簡単に証拠金維持率は計算することができるのです。

XMの自動計算ツール

ここまで必要証拠金や証拠金維持率の計算方法について説明しました。

有効証拠金や必要証拠金が分かっていれば簡単に計算することはできますが、中には計算をすることが面倒くさい方やそもそも計算が苦手な方もいるでしょう。そんな方におすすめなのがXMの自動計算ツールです。

口座の基本通貨(基本的には円)や取引数量・通貨ペア・レバレッジ・口座タイプ(マイクロ口座・スタンダード口座・XM Zero口座)を入力すれば簡単に取引に必要な証拠金を出すことができます。計算が面倒くさい方などはぜひ利用してみてください。

まとめ

今回は、ロスカットについて詳しく説明してきました。

ロスカットは、資金を守るための仕組みです。FX業者によってロスカットラインは大きく異なりますし、またレバレッジによって、取引に必要な証拠金は大きく変わってきます。XMのようにレバレッジが大きいとそれだけ大きな利益を出せる可能性は大きくなります。

しかし、必要証拠金のぎりぎりで取引をしてしまうと、あっという間にロスカットラインに到達することも理解できたかと思います。ハイレバレッジは決して悪いものではなく、むしろ利益を出すためには大きな武器になるものです。

有効証拠金や必要証拠金・証拠金維持率の考え方をしっかり理解することによって高レバレッジを最大限に活かすことができます。

XMはロスカットラインが20%と低く設定されています。ロスカットラインが低いと、ロスカットに引っかかった場合の損失は非常に大きくなってしまいますが、相場が好転するぎりぎりまでポジションを持てるメリットもあります。

特にロスカットラインが低いことは、フラッシュクラッシュやコロナショックなどの相場急変時には大きな力を発揮することになります。ロスカットについて理解を深めることに役立てれば幸いです。

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